海外の保育

保育留学体験 オーストラリア編⑦ 保育士養成 in オーストラリア

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こんにちは。

子どもの専門家ブログです!

保育留学体験 オーストラリア編⑦ 今回は、オーストラリアの保育士養成についてお話します。どんな授業をするのか、現場実習はどのようなものか、実際に体験したお話をいたします。

オーストラリアで保育士の資格を取得する

日本の保育士資格が海外でも使える!?のページで日本の保育士資格を海外の資格に切り替えるというお話をいたしましたが、

今回は、オーストラリア現地で資格を取得することについてお話いたします。

実際に、僕は現地の専門学校でオーストラリアの保育士資格Certificate3 を取得しました。

オーストラリア現地で資格を取得するには、日本とほとんど変わらず、資格取得可能な学校に行って資格取得を目指します。

4年制大学の保育士養成、保育系の専門学校、またTAFFと呼ばれる職業訓練校などで保育のコースの授講ができます。

それぞれの学校で用意されている授業の単位を取得して、資格を取得を目指します。

学校について

僕が行った学校は、MEGT Institution Melbourne Early childhood education and care course

オーストラリアの保育士資格は基本的にCertificate3とDiploma の2 つのレベルに分けられており、僕は,Certificate3 の資格を取得しました。

授業の概要としては、週3日のクラス授業とインターネットを使った授業の混合で、各2~3ヶ月ごとのTerm の終わりに2週間の実習があります。

クラス構成としては、1クラス15人~20人、地元のオーストラリア人を含めた、様々な国籍の生徒が所属しています。僕のクラスは、オーストラリア人、台湾人、韓国人、イタリア人、スペイン人、ギリシャ人、ベネズエラ人、ブラジル人、インド人、日本人の構成でした。

      

授業内容

①文化・宗教問題

一番の特徴として、オーストラリアは多国籍国家であるため、家族・子ども・職員を含め様々な国籍の人間が保育園にいます。そこには、いろいろな文化、宗教問題が存在しています。そのため、授業ではそれぞれの文化・宗教を尊重するということをテーマにオーストラリアの先住民の歴史から、各文化に対する考え方、各家族との接し方についてまで厚く学びます。

②子どもの観察について

オーストラリアの方針として、ニュージーランドのテ・ファリキプログラムを参考にしているので、LearningStory を基本ベースとした、子どもの観察方法、観察視点、記録の取り方など時間をかけて勉強します。

③地球の問題について

オーストラリアは、オゾンホールの空間面積が世界でも一番大きな国と言われています。そのため、夏期は、紫外線の子どもの身体への影響がかなり危惧されています。また、気温もすごく高いため、夏期の外遊びに関しては非常に多くの規定が定められています。授業では、地球温暖化という大きなテーマを設けて、外遊び時の子どもへの配慮、地球を大切にしていくことの重要性を子どもに伝えるにはどうするかなどを学びます。

(もちろん基本的な子どもの発達についてや保育方法、論文研究なども勉強します)

授業方法

授業方法に関しては、グループワーク、プレゼンテーション、ポスターセッション、ロープレイングが非常に多いです。

例)

・○歳時の室内遊びにおける環境構成や地球に優しい保育園とは等をグループで話し合い、実際に構成図を作成しプレゼンテーションをする。

・オーストラリアでは、「どうして虹ができるの?」や「どうして雨が降るの?」等の子どものなぜに、科学的に説明するという保育スタイルがあるため、その科学的根拠をリサーチしてポスターを作成する。

・オーストラリアは、自然保管活動が盛んなため国立指定公園がたくさんあります。そこに実際に赴いて模擬遠足をする。宗教や文化の問題をケアした、家族との接し方、職員ミーティングなどのロールプレイをする。

など

また、いくつもの課題や問題で構成されたアセスメントと呼ばれるレポート課題が非常に多く出されました。各テーマごとに各アセスメントが課せられ、週に2~3ずつのペースぐらいで提出をしていきます。全ての問いに正解をしなくてはいけないため、何度も提出を繰り返して、進めていきます。

(他の国はわかりませんが、オーストラリアでは、ほとんどの大学がこの課題の量が非常に多く、出席率どうこうは関係なしに、この課題の提出の有無と点数が単位取得に直結します。)

授業の雰囲気

授業の雰囲気としては、日本とはだいぶ異なっていて、授業中の生徒の発言率がかなり高いです。やはり、欧米系諸国特有の主張が求められる気質だったり、連帯責任というよりは自己責任という合理主義的な考え方だったりなどが色濃くクラスの雰囲気に現れていました。

先生の一つの問いから、生徒同士のディベートが始まり、授業がストップすることもしばしば、また、日本のような「授業には出席するのが当たり前」とは異なり「授業に出るかでないかは自分の選択」という意識があり、その日の優先順位や自分の状態によっては授業に出ないという様子でした。(クラスには、自分含め日本人が3 人いたのですが、授業開始時間の8:30 にクラスにいるのは日本人だけという日がほとんど。

また、日本人の感覚として、自分の個人的な意見で授業を止めるのは良くない、質問は授業が終わってからという感覚があるため、先生から「日本人は静かすぎる」と良く言われました。

○ポスターセッション

○アセスメント

○ロールプレイ

◯プレゼンテーション

現場実習について

オーストラリアは、全体活動や何か計画して活動を行うということをしないため、日本のような日誌や指導案の作成というものはありませんでした。実習内容としては、子どもと一緒に遊び、たくさん関わるということはもちろんですが、

①保育所の実態を調べる調査や先生方や保護者とのディスカッションをするなどの自己調査課題

②文化・宗教問題に関連した活動を設定し活動する、自然物を使った遊びを考案し活動するなどの実践活動

③子ども(障害を持っている子ども、問題行動が見られる子どもなど)をそれぞれ一人選択し、実習期間中観察を行い、観察記録を作成する。

この三つの内容をメインに実習を進めていきました。

*内容詳細例

①自己調査課題

・州が定めている指針(保育所保育指針のようなもの)の各項目に対して、保育所がどのような還元の仕方をしているかを調査する。

・オーストラリアは、アメリカと一緒で肥満問題もあるため、肥満問題にケアしたメニューを自分で作成し、保育所の調理師とディスカッションする。

・実習保育所における改善点を調査し、その解決策を作成する。

など

○保育園実態調査チェックリスト

○州で定められている指針に関しての調査

②実践活動

・自分の出身国の文化を伝えるための活動

・地球問題に関する課題意識を子どもにどう伝えるかの活動

・絵本のなどの物語りの楽しさを子どもにどう伝えるかの活動

など

文化に関する活動(忍者のドレスアップと手裏剣の製作)

  

物語に関する活動(パペットを使った、三匹ヤギのガラガラドンの活動)

   

自然物で作った、ネイチャーアートに触れる活動

フラワーポッドの製作と、鉢植えの活動

③観察記録

・子どもを一人選択し、Learningstoryを作成する。

・障害のある子の過ごし方を観察し、また、保護者への質問調査をして、記録を作成する。

・突発衝動がある子どものいつ、なぜ、どのような、を観察し、保護者の対応を含めた、記録を作成する。

など

観察記録とLearning story

     

実習の感想

オーストラリア全体の気質として、日本より時間がゆったり流れている感覚があることや日本のように担当の先生について動いてまわるというのはなく、自分で選択肢し、自分の動きたいように動くことができたので、自分の勉強の時間としてこの実習を使う事ができました。

子どもとの関わりについては、ただ一つ言語が英語ということで非常に戸惑い、子どもの質問に対する回答や、子ども同士のトラブルの仲裁に入る時など、YES,NO でしっかりと示してから、理由説明もはっきりと伝える形になるので、子どもとの会話の仕方は、非常に苦労しました。

しかし、その他に関しては、日本と全く変わらず、一緒に遊ぶことを通して子どもとの信頼関係を少しずつ築き、言葉が上手く通じなくても、気持ちをしっかりと共有しながら有意義な時間を与え、もらうことができました。

約10ヶ月の学習期間と計三回の実習、課題を終え、チャイルドケアのCertificate3 の資格を取得することができました。

学校での勉強まとめ

まず、「子どもの発達を理解し、遊びを通して、子どもたちの成長を援助していく」という保育の基本構造は、日本もオーストラリアも全く変わらず、国民の気質や文化、歴史によって多少の違いはあるものの、この保育の基本構造は、世界基準で共通であると感じました。と同時に、「子どもにとっての幸せ」という世界基準の枠組みから、日本の保育を考えた時に、日本の保育とはどういうものか、日本の子どもにとっての幸せとは何なのか、自分が日本人の保育者としての価値観や存在意義とは何なのか、日本の保育の歴史や文化や特徴、自分の保育に対する価値観や、考え方を見直すことができる時間になりました。

↑*4年前の感想です。

以上オーストラリアの保育士養成にについてお話させていただきました!

 

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