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子どもの創造がたくさんつまったアトリエという空間

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こんにちは。

子どもの専門家ブログです。

今回は、保育・幼児教育現場におけるアトリエという空間についてお話していきます。そして、子どものアート活動には欠かせない、教材室についても合わせてお話していきます。

 

「アトリエ」という空間

まず始めにアトリエという空間とは、

①アート活動や表現活動など、子どもが自由に選択し、表現を楽しめる空間

→画材や素材、道具が置かれ、子どもたちが自分自身の活動と真剣に向き合い、楽しむ部屋・空間

②子どもが発見し、創造を広げていく外の世界(園庭)

→子どもたちが外の世界と触れ合いながら、体験や挑戦をすることができる空間

③子どもたちが生活する空間(園舎)

→子どもたちの好奇心がわきたつような、日々生活を営んでいく空間

と考えています。

この三つのアトリエ(空間)についてお話していきます。

子どもは、命を授かった瞬間から、外の世界と繋がります。様々なものから刺激を受け、赤ちゃんの頃から興味や好奇心をもって外の世界を感じ、表現していきます。1歳頃になると自然とお絵描きが始まり、ものを積んだり、くっつけたりする立体物による表現も楽しむようになります。3歳になれば、様々なイメージを持ちながら表現活動を楽しめるようになり、5歳になるころには、自分なりに工夫し個性的な表現を求めて能動的に活動を展開することができるようになります。

感性と創造性を育む「子どものアトリエ」

不思議な形の廃材や画用紙、セロファン、布、木片、木の実など様々な自然素材が並ぶ、アトリエのテーブル。

子どもたちは、これらの中から好みの素材を選び出し、自分だけのアートを生み出していきます。誰もが自分がやりたいことを選び、思考錯誤を繰り返す中で、自分自身の感性と創造性を広げていきます。

アトリエという空間は、子どもたちの気付きや発見、様々な経験から生まれる遊びを保育の中に据えて、心も体も、五感の全てをフルに使って、探求する環境を保障します。

①アート活動や表現活動など、子どもが自由に選択し、表現を楽しめる空間

アート活動や表現活動が楽しめる空間とは、子どもたち自身が思い思いにアートの世界を繰り広げる空間です。

この空間には、絵の具やクレヨンなどの画材はもちろん紙やダンボール、布などの素材、ハサミやのりなどの道具、木の実や枝などの自然物を置きます。

・イーゼルと描くための画材

・広いスペースと大きな材料

・砂や色水などの瞬間の芸術

・粘土など触って楽しむもの

・ハサミやカッターなどの危険を伴う道具

・自分や友だちの作品と向き合う作品の展示

など、

道具や素材は子どもが選択しやすいよう細かく整理し、思いっきり自分の表現に取り組めるような広い空間、安全な道具の使い方のアドバイス、展示による鑑賞、アート空間としてのアトリエは、子どもたちの表現と創造性がどんどん広がる空間となります。

②子どもが発見し、創造を広げていく外の世界(園庭)

子どもたちが外の世界と触れ合いながら、体験や挑戦をすることができる空間です。子どもたちの成長とともに変化しながら、作り上げていく、楽しさにあふれる園庭です。

・命に触れる、畑づくり

・遊びの中で育まれる、仲間と助け合いの意識

・鳥や昆虫など生き物に出会える空間

・自分自身に挑戦する大型遊具

・自分だけの秘密基地

・お空に描く、ダイナミックなアート活動

など、

体全体を使って、自分自身を表現していく空間が、外の世界のアトリエとなります。外の世界は、刺激でいっぱいです。子どもたちは、目で感じ、耳で感じ、肌で感じ、季節とともに成長していきながら、感性と創造性を育んでいきます。

また、室内では難しい、体全体を使ったアート活動ができるのも外の世界のアトリエの特徴です。

③子どもたちが生活する空間(園舎)

子どもたちの好奇心がわきたつような、日々生活を営んでいく空間です。

園舎は、子どもたちが長時間過ごす生活の場です。様々な工夫やしかけを作り、子どもたちが、楽しく、心地よく過ごせる空間を作っていきます。

・子どもが自分たちで生活を確認できる、ポスターや給食の掲示

・着脱やトイレが楽しくなるような、工夫や環境

・お昼寝の際の光の射し方

などの生活環境と合わせて、

・まるで自分の家のようなリアルおままごとスペース

・ステージのようなプレイスペース

・絵本が落ち着いて楽しめる絵本ギャラリー

のように、子どもたちの感性や創造性が広がるような空間を作っていきます。

子どもたちは、日々の生活で感じたことや絵本で呼んだストーリーなど、自分の体験や経験から表現をどんどん広げていきます。

 

多様な素材と出会える「教材室」

子どもたちは、自分のイメージに合う材料を探しにやってきて、そこまで新しい素材と出会い、やってみたいことが広がっていきます。

子どもの「やりたい」を引き出す教材室

自分の好きな遊びを選んで、一日を過ごす子どもたち。室内、園庭、廊下、遊戯室など、園内を自由に動きながら、自分の「やりたいこと」を見つけていきます。

そんな子どもたちのやりたい気持ちを大切にし、製作のの部分で後押しするのが「教材室」です。作りたいものがある子は、教材室に向かい、自分のイメージを具現化する材料を選び出して好きな場所で製作にかかります。

まだイメージが具体的ではない子どもであっても、なんとなく友だちについてきて、ちょっといいものがあるから、持っていってなんか作ってみようかなと製作意欲を刺激され、いつの間にか一緒に材料を探し始めます。

材料が魅力的であることで、子どもたちのやりたいことのイメージははっきりしてくるのでできるだけ多種多様な材料を用意することが大切です。

そして、たくさんの材料の中から自分が選んで作りたいものができたという満足感は、さらに子どもたちの「やりたい」を引き出すことにも繋がってきます。

 

まとめ

子どもはみんなアーティスト

子どもは本来、自ら表現し、自分なりの発想を持って創造的行為を楽しむ力を持っています。

「子どもはみんなアーティスト」であると、パブロ・ピカソが指摘したように、純粋で輝かしいこの時期の子どもたちの表現は、大人には決して真似できるものではありません。アート活動は、こうした子どもの自発的な欲求が十分に満たされ、豊かな感性が育まれる環境を最大限に保障します。

表現活動は、感性、知性、想像力、思考力、選択力、技術、持続力、柔軟性、そして、想像力といった「生きる力」の源となるさまざまな力が養われます。

 

 

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