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生まれた瞬間からアーティスト!? 3歳未満児の造形活動について

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こんにちは。

子どもの専門家ブログです!

現在、保育業界において3歳未満児の保育の質について非常に注目されています。

今回は、子どもたちの「考えるチカラ」「生きるチカラ」の基礎を育む、3歳未満児さんの造形活動についてお話していきます。

3歳未満児にはどのような造形活動が必要か?

乳幼児は、身体の発達とともに外界への好奇心が旺盛になり、様々なものへの関心が触れる、試すなどの行為を通して、物事の成り立ちや自分との関係性について遊びを通して学んでいきます。保育者(大人)はこれらの自発的な行為を見守りながら個々の育ちより豊かなものにするため、世界の広がりを見せたり、様々な方法やヒントを与えながら、その成長を支えていくことが大切です。

発達の緩やかな低年齢児においても、心身の成長に伴って、様々な感覚的な活動に触れることが、人間形成の基盤として重要です。

保育現場においても日々の保育活動の中で、多様な造形活動が展開されていると思います。

・子どもが満足感や達成感が持てる内容であるか

・活動自体が子どもの成長と直接的にどう関連しているか など

問題・課題意識を持って展開していきます。

乳児を取り巻く環境は、本来、常に感覚され、乳児の経験、体験として蓄えられます。その経験の積み重ねが感覚を磨き、実感され、人間としての基礎を構成、育まれていきます。触覚に代表される皮膚感覚や、筋肉感覚を含む運動感覚による感覚統合を基礎として、世界は拡がりをみせ、自己を実感するようになります。

3歳未満児での造形活動の難しさ

3歳未満児での造形活動の難しさとして、理解力、作業性、集中力が問題意識として挙げられます。

活動の発展として、保育者(大人)自ら、制限してしまうことで、子どもの可能性を十分に引き出せていないのではないかということです。

造形活動は楽しく魅力的であるものであると同時に、その自由度の広さや多様性ゆえ、日々の活動にへどう落とし込んでいくか、保育者(大人)の日々の課題になっており、負担が大きいのが現状と考えられます。

情報に関しては、webや保育雑誌、教材本などで集められはするものの、即時的なネタ探しのようになってしまい、活動の連続的、連鎖的な見通しがを立てるのが難しいのが現状であります。

造形活動のプログラムは、多種多様でアイディア次第で様々な展開ができます。

ですので、人間形成の基礎を育むという部分と子ども発達段階を鑑みがら、理解度や作業度などの目的達成的な意図だけでなく、体験の積み重ねとして様々なモノやコトに触れる環境を設定していくことが大切になってきます。

低年齢児はその発達過程の中で、実際に行える造形活動作業が限られてくる。しかし、一つ一つがシンプルな活動であっても、その成長過程に与える影響を考えると重要な意義を持っています。

乳幼児(0〜2歳児)の造形活動

①色彩遊び

スクリブル

乳児も腰が据わり、モノを握れるようになると、興味関心からパステルなどを持ち、画用紙などに自発的に描き始めます。低月齢期では握る力が弱く、筆圧が弱いため、描いた線が認識できるような軟らかいオイルパステルなどが適しています。舐めるなどの行為も見られることから画材の安全性への配慮が必要です。

支持体は、紙を手で押さえることができないため作業中に動きにくい厚手の画用紙等か、テーブルへ貼るなどの工夫も必要です。画用紙や様々な感触の紙などいろいろ素材へ描いてみることで興味や意欲を引き出せます。

この時期の、スクリブルでは点や線から園運動へと手先、腕の発達に伴って、徐々に力強く、なめらかに、大きなストロークで描けるようになってきます。様々な色を使い、色の混ざりの変化を楽しみながら、活動プロセスをなんども繰り返す行為の体験を重ねることが重要です。

スクリブルは発達過程における基本的な描画活動であり、子どもの発達の初期段階において最も重要な行為の一つです。

絵の具遊び

初めての絵の具との関わりでは、十分な環境さえ用意できれば、直接的なフィンガーペインティングなども大きな刺激になりますが、低年齢児ではアレルギーの不安や安全性などの問題、生活空間のなかでの活動として制約がある現場も多いです。オイルパステルとの併用ではじき絵を楽しんだり、ローラーやスポンジ、タンポなどの道具を使用することで、創造的な表現を楽しむことができます。子の時期は、こうした制作過程をいかに感覚的に楽しめるかという点を最も重要視していきます。絵の具での制作では様々な色が混ざり合った結果、濁ってしまうことも多いですが、そういう結果も予想して、結果ありきの活動が目的にならないようにすることが大切です。

②立体造形遊び

粘土遊び

子どもは砂遊びやどろんこ遊びと同じように、粘土の感触を楽しみながらその可逆性から変容する不思議な形態に想像力を働かせます。

粘土はアレルギーの有無の確認をした上で、粘土の軟らかさを考慮しながら準備します。感触を楽しみながら形の変化を楽しめるように工夫していきます。

微細運動の発達とともに様々なモノに触れ、いじる、つまむ、押す、叩く、伸ばすなど粘土に触れるときの指先で行う運動も多いです。また、1・2歳児では大きな塊としての粘土に触れ、身体全体で粘土の存在と向き合う体験や道具を使うことで形を変容させることができること、多様な素材と混合して使用することで表現の広がりを感じることができます。低年齢での粘土活動では、何かをつくるという意識よりも、実際の物質存在に直接触れていく体験や行為に意義がある点を大切にしたいです。

③ものとの関わり遊び(行為)

ものとの関わり遊びは、乳幼児期の造形活動につながる遊びの中で子どもが自ら意欲的に行う独特な活動です。子どもは紙を丸めたり破ったりすることや、シールを貼ったり剥がしたり、箱やビニール袋などにものを詰め込んだりだしたりという行為を楽しみます。

身体感覚を伴いながら破る、切る、丸める、くっつける、貼るなど、様々なもの自体と関わりの中で、足したり、引いたりする行為の繰り返しの中で、ものの存在を実感していると考えられます。こうした活動は日常の中で、それぞれが部分的に、断続的にあるいは突発的に繰り返されながら、時には一つの活動としてまとめあげ作品化していくことも、自分がしている行為を確認し、達成感や充実感を得て、次の意欲へ繋がっていくことにもなります。

統合的活動(全てを関連づけ発展させる)

以上のように3歳未満児の造形活動では、色彩遊び、立体造形遊び、ものとの関わり遊びの主な三つの活動を挙げました。これら一つひとつの活動は保育の中で自由遊びの時間や短時間活動として、無理のない範囲で日常的に行われ、継続的に積み重ねられていくことが望ましいです。日常の断片的遊びや活動を意味付けて、統合的なプログラムの実施は重要だと考えられます。

全ての活動や遊びは表現へと結びつく、複合的な活動としてまとめていくことで子どもも保育者もこのことを意識化することができます。さらに、5領域とも関連していくことは言わずもがなです。

感性の芽生えの時期である0〜2歳児への造形表現活動は、その後の発達や人間形成とも大きく関わることであるという再認識を持って、様々な活動を体験的、試行的に、継続的に、発展的に、立体的に構成していくことが重要です。

 

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